⑥ドルリーレーン悲劇４部作

今回は４作まとめて紹介です！
エラリー・クイーンの悲劇４部作
・Xの悲劇
・Yの悲劇
・Zの悲劇
・レーン最後の事件

4部作それぞれのあらすじと感想を紹介していきます！
順番はアルファベットの通り
X→Y→Zそしてレーン最後の事件と繋がっていきます。

４作目のタイトルにある通り
ドルリー・レーンという探偵が活躍するミステリー小説です

まずは主人公のドルリー・レーンを紹介
元シェイクスピア俳優で長身
銀髪が肩まで垂れており、灰緑色の鋭い目をしている60代の男性。
俳優業は聴覚を失ったことから引退、しかし読唇術を身につけているので電話以外は
普通の人と同じ生活ができる。
役者を引退してから、犯罪学に興味を持ち始め
役者時代の経験を活かしながら警察の調査に協力している。

そんな一風変わった探偵です。
そんな彼が活躍する4部作ですが
私は4作を読み終えたとき恥ずかしながら泣いていました。

ミステリーって謎が解けて爽快な気持ちになることが多いですよね？
でもXYZと読み「レーン最後の事件」を読み終えたとき
虚しさ・儚さ・辛さ・寂しさどの言葉で表せばいいかわかりませんが
思わず涙していました。

前置きが長くなりましたが作品の紹介です
・Xの悲劇
満員の市電の中という密閉状況の中で、ニコチン液に浸した針を使用した巧妙な殺人が発生する。被害者は多数の人間から恨まれており、容疑者が続々と現れるがいずれも逮捕の決め手に欠けていた。
お手上げとなったサム警視とブルーノ地方検事は、必死の思いで元舞台俳優のドルリー・レーンに協力を要請する。しかし、それはその後の殺人劇の前奏曲に過ぎなかった。

このシリーズの面白いところはタイトルのアルファベットが
どんな形で物語に出てくるかです
Xというアルファベットが数回異なる意味で登場します
真相に導く「X」とは……？

・Yの悲劇
ニューヨークの富豪、ヨーク・ハッターが青酸を服用して自殺した。しかし、それはその後の殺人劇の前奏曲に過ぎなかった。家族皆が変人奇人で有名なハッター家で起こった毒殺未遂事件。さらに、ハッター家の独裁者であるエミリイ老夫人がマンドリンで殴られて殺された。元舞台俳優のドルリー・レーンが、この謎に挑む。

多くは語れませんがシリーズの中で一番衝撃的な「犯人」が登場します。
ミステリーを読む時って犯人が誰か考えながら読みますか？
それとも考えずに読み進めますか？
正直この小説は絶対にあてられないです（笑）

・Zの悲劇
ある殺人事件が発生し、前科者のアーロン・ドウが容疑者として逮捕される。独自の推理でドウが無実であるという結論を出したペイシェンスは、ドルリー・レーンの協力も得てドウの無実を証明しようとするが、決定的な証拠が得られぬままドウは有罪となり、終身刑を宣告されて刑務所へ送られた。
さらに、突如ドウが脱獄し、同じ日の夜に第2の殺人が発生したため、状況はさらに悪化する。2つの殺人の犯人として死刑を宣告されたドウを救い、真犯人を捕らえるため、ドルリー・レーン、ペイシェンス、サム警視は死刑執行時刻に追い詰められながら奮闘する。

この小説の凄いことろは、誰が犯人かじゃなく容疑者の無罪をどうして証明するか
について話が展開していきます。
そして結末はさすがエラリー・クイーンと言わされる展開です。

ラスト！
・レーン最後の事件
警察を引退して探偵業を始めたサムと娘のペイシェンスのもとに一つの依頼が飛び込みます。依頼者の男は一通の封筒を預けて消えてしまう。その頃博物館でシェイクスピアの貴重な本が盗まれていることが発覚。
次々と現れる不可解な謎に、ドルリー・レーンが真相解明に乗り出すことになるが…。

物語が終わりに近づくにつれて
「嘘やろ・それだけは…・いや、違うやんな？」と徐々に増していく緊張感
そして最後の結末にたどり着いた時、あなたはどんな感情を抱くでしょうか。

もしもまだ、シリーズを読まれていないのであれば
必ず順番通りに読んでください。