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⑰竜馬がゆく 1巻

江戸時代末期、黒船襲来をきっかけに始まった幕末時代。

この時代は素晴らしい人材を世に生み出した時代と言われています。

その中でも特に輝いた人が坂本竜馬でしょう。

その時代の人々が想像もしなかったことを次々と実現していった竜馬。

そんな竜馬の劇的な生涯を司馬遼太郎さんが記した長編小説です。

 

数多くある坂本竜馬伝の中でも最も有名なのが

司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」でしょう。

恐らく多くの日本人の持つ坂本龍馬像はここからきていると思います。

 

私は25歳になって初めて読むことになりました。

まだ1巻を読み終えたところですが、この小説をあと10年早く読んでいたら人生は変わっていたと思います。

それぐらい坂本竜馬という人物は、周りの人を魅了し影響を与える人だと思います。

 

全8巻を少しずつ読み進め、感想を書いていきます。是非最後までお付き合いください。

 

1巻のあらすじ

1巻は竜馬の10代後半から20代前半時代の物語です。

小さい頃は泣き虫、12歳になってもおもらしが治らなかった。

そんな竜馬が徐々に革命児としての片鱗を見せ始めます。

 

坂本竜馬という名前を聞けば、幕末を生き抜いた英雄というイメージがまず浮かびますが。

実際は、土佐の郷士(武士と農民の中間)の次男坊で、浪人という

決して身分の高い人ではありませんでした。

そんな竜馬がなぜ英雄となれたのか、それは1巻を読めばわかるかもしれません。

 

エピソードをいくつか紹介します。

 

竜馬の思想

安政四年選りすぐりの剣士が100人集まる諸流大会が開かれた。

 

桂小五郎との一戦に試合前から負けると諦めている竜馬と

それに怒る武市半平太との会話に

竜馬の思想が表れています。

 

竜馬が武市に

「武市さん、わしゃ土佐藩を代表しては出んぞ」

と言うと

武市は言葉を荒げ

武市:「武士が敵をみて弱音を吐くか」

竜馬:「吐くわい」

武市:「されば、おンしァ、武士ではないのか」

竜馬:「武士々々とがみがみいわンすな。耳が鳴るわい」

武市:「されば、おンしァ、何じゃい」

竜馬:「坂本竜馬じゃ」

 

これが竜馬一生を通じての思想です。

町人だとか武士だとかそんなものはこの世の借り着

正真正銘なのは人間はいっぴきの坂本竜馬だけである。

 

常にいっぴきの人間、坂本竜馬として生きたからこそ、多くの男が、女が竜馬に惚れたのでしょう。

 

竜馬の口癖

他人に決められたとおりにすることが大嫌いな竜馬。

そんな竜馬の口癖がこちらです。

衆人がみな善をするなら、おのれひとりだけは悪をしろ。

逆も、またしかり。

英雄とは自分だけの道をあるくやつのことだ。

周りに決められた事をするのではなく

自分のやりたいことを続けているうちに、自身の行動が口癖になったのでしょうか。

 

現代でもよく、何か革命を起こす人は、他人に笑われても気にせずに努力をした人。

とよく言われます。

有名な起業家たちもそんな物が売れるわけないと笑われながらも

努力を続けたから世の中に革命を起こしました。

竜馬も間違いなくその一人なのでしょう。

 

 

桂小五郎との出会い

幕末時代、坂本竜馬と並んで語られる偉人は多数います。

勝海舟、土方歳三、西郷隆盛などなど

その中でも竜馬と並んで人気なのが桂小五郎です。

 

漫画銀魂の影響もあるかもしれませんが(笑)

ヅラじゃない桂だ。のモデルとなった人物です。

 

この桂小五郎と竜馬の初対面は意外な形で生まれます。

長州藩との試合が決まった時

竜馬は長州藩の陣地を見て来いと、諜者(スパイ)に任命されます。

試合を終えて陣地を偵察している時、一人の武士に出会います。

それが桂小五郎でした。

2人の出会いは言わばスパイと警察のような関係です。

 

名前を明かさない竜馬に小五郎は剣を抜きます。

この戦いは意外な形で終わります。

その後竜馬は剣術試合に招かれて長州藩に来たことを伝えると

小五郎は、藩が招いた人物を諜者と疑ったことを詫びます。

 

これで終わればいいものを、坂本竜馬という人は後悔する桂小五郎に対して

「なに、ご遠慮なさるな。わしは諜者よ」

とあっさり話してしまうのでした。

 

小五郎は思わぬ告白に

「こいつ、馬鹿か」とはじめこそ思いますが

話す内に魅了されるのでした。

その様子が良くわかるのが次の小五郎が竜馬に抱いた感情です。

 

同じ言葉でも、他の者の口から出れば厭味にも胡乱臭にもきこえる。

ところがこの男の口から出ると、言葉の一つ一つがまるで毛皮のつややかな小動物でも

一ぴき一ぴきとび出してくるようなふしぎな魅力がある。

 

普通なら諜者であることを隠して逃げるところですが

何もかもを包み隠さずに、坂本竜馬として裸で話したからこそ

小五郎にもこんな印象を与えることができたのでしょう。

 

まとめ

1巻を読み終わり私はすでに「坂本竜馬」に惚れています(笑)

これから竜馬がどんな風に時代を切り開いていくのか今から楽しみです。

良ければ皆さんも御一緒に竜馬の生涯を追いかけませんか?

 

2巻を読み終えた時はまた感想を書きたいと思います。

最後まで読んで頂いたかたありがとうございました。

これからもよろしくお願い致します。

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