⑲読書する人だけがたどり着ける場所

あなたは1年に何冊の本を読みますか？

1冊の本を読み、どのような感想を持ち、どうやって人に伝えていますか？

そして、読書から得た知識をあなたの教養として活かしきれていますか？

現代の日本は娯楽の多様化の影響で読書離れが進んでいます。

著者の齋藤考さんは「読書する人だけがたどり着ける場所」を通して、読書がいかに人生を豊かにするかということを伝えたかったのだと思います。

あらすじ

現代の読書離れを象徴する、衝撃的なデータが冒頭に紹介されます。

第53回全国大学生活協同組合連合会による学生生活実態調査の中で「1日の読書時間がゼロ」と回答した学生が53.1％だったようです。

全国の学生の内、過半数が全く本を読まないということです。

衝撃的すぎる調査結果です、世の中には日々たくさんの本が流通していて

手にする機会もいまでは書店だけでなくネットにも用意されています。

それでも過半数が本を読んでいないのです。

当著作ではこの衝撃的な調査結果を皮切りに、読書がいかに人生を豊かにするか

どのような本の読み方をすればよいか、ということを全7章に分けて解説されています。

各章のタイトルを紹介します。

第1章　読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは

第2章　深くなる読書　浅くなる読書　何をどう読むか

第3章　思考力を深める本の読み方

第4章　知識を深める本の読み方

第5章　人格を深める本の読み方

第6章　人生を深める本の読み方

第7章　難しい本の読み方

この全7章の中から特に私が印象に残った話を2つだけ紹介します。

「魅力的な人」とはどんな人か

道ですれ違った人を、あの人は美人だ、イケメンだと思ったことは、誰でもありますよね？

それは外見を美しいと判断しているだけです。それだけなら他の動物でも可能です。

虎の中にも美しい虎が、鹿の中にも美しい鹿がいるでしょう。

しかし、人間には美しさとは別に魅力を出す術が存在します。

それが知性、教養、人格の豊かさです。

著者がその例として平安時代の恋愛をこのように書いています。

実際、皆さんの周りにいる魅力的な人は外見だけではなく、教養や人格に優れた人だと思います。

このような人格に優れ、知識教養の備わった人間になるために読書が有用だと著者は書いています。

知識は細胞分裂のように増える

この話は読みながら「なるほど。」と思わず頷いてしまいました。

何事でもただ努力をするのではなく、積み重ねることで成果が出るのでしょう。

これは読書に限った話ではなく、勉強でもスポーツでも言えることだと思います。

中々結果がでずに伸び悩み諦めてしまうことがあると思いますが

それは積み重ねが足りないだけなのかもしれません。

いつかのタイミングで倍、倍となり飛躍する時がくるのでしょう。

感想

「読書する人だけがたどり着ける場所」と題していますが、その場所がどこかは明確に書かれていません。

読書を通して知識や、教養、思考力などそれぞれの深みを目指す中で、横のつながりが生まれる。

縦に深いだけでなく、横にも広い、広く深くなることがたどり着くべき場所なのでしょう。

そしてそれは必ずしも一つではなく、人それぞれで違う終着点が用意されているはずです。

何気なく本を読むだけでなく、当著作で紹介されている読書法を実践することが終着点への近道なのかもしれません。

また様々な推薦図書も紹介されているので私も是非読んでみたいと思います。

難しい本に挫折しそうになった時は、またここに帰ってきて、そこから終着点を目指そうと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

これからもよろしくお願いします！